・馬鼻肺炎(ウマヘルペスウイルス1型および4型)
症状:発熱、呼吸器症状(肺炎、鼻汁など)、流産、神経症状など
感染:飛沫感染(くしゃみなどで排出される)、鼻汁などが人や物を介して感染
流産した場合は流産胎児なども汚染源となる
予防・治療:基本的に治療方法はなし。不活化ワクチンあり(接種率低い)
発生状況:毎年北海道で発生
・馬パラチフス(細菌)
症状:発熱、流産、関節炎、き甲より膿瘍物の排出など
感染:感染馬から排出された菌が餌などを汚染し、その餌を食べることで感染
予防・治療:特に治療を行わなくてもほとんどの馬で自然に治癒
全身感染例(重症化)の場合は抗生物質による治療
発生状況:2006年に北海道での発生あり
・馬伝染性子宮炎(細菌)
症状:雌馬では子宮内膜炎、不受胎、膣炎など(滲出液などが外陰部より漏出)
感染:主に交配、感染馬の滲出液に汚染された馬具や敷料や保定道具から感染。
排出された菌は野外でも長期間生育する。
予防・治療:子宮洗浄や子宮内への抗菌薬の投与や陰核洞の切除など
発生状況:2006年より国内での発生はない
(各発生状況は2015年末現在)
上記3疾病は、いずれも人や物を介して感染が成立する危険性が高いものです。
そのため馬具や足底の消毒は重要と考えられます。また、他の農場や乗馬クラブで馬と接触があった場合は、手指消毒を実施するなどの対応が重要かと思われます。